2024.06.22 2024年度奨学金贈呈式

   
代表挨拶

九州大学 SUMARLI YESAYA(スマルリ イエサヤ)さん/インドネシア

ただいま、ご紹介いただきました 九州大学 生物資源環境科学府 修士課程1年 インドネシア出身のスマルリ・イエサヤと申します。
「第18期アシュラン国際奨学生」を代表いたしまして、お礼のご挨拶を申し上げます。まず、私たちは公益財団法人アシュラン国際奨学財団の2024度奨学生に採用されたことを大変光栄に思います。そして、この様な盛大な贈呈式を開催していただいた財団の方々に感謝申し上げます。

私が初めて日本に興味を持ったのは、中学生の頃にアニメや日本のお笑い番組を趣味で見ていたことがきっかけでしたが、実際に日本に行くとは思いもよりませんでした。しかし、高校生になるにつれ、自分がまだ親に頼りすぎていることに徐々に気づきました。したがって、高校3年の時、自立して自己成長のために自分の居心地のよい環境から抜け出し、親元から離れて他の国に留学することを決心しました。そこで、最初に思い浮かんだのは日本でした。まったく違う言語、まったく違う文化を持つ日本は、自分自身に挑戦するのに最も適切な国だと考えました。しかし、家族には私を留学に行かせる経済的な余裕はありませんでした。

2019年、九州大学に入学した時は、大学から学部生向けの奨学金を支援いただいたことで、無事に学部課程を修了することができました。私は、学部4年間の中で日本の文化や言語をたくさん学び、さらに吸収し、この国に愛着を持ちました。その思いで、これらの学んだことを活かして日本で就職しようと決意しました。さらに、生まれ育った国を忘れることなく、インドネシアと日本の両方の国に貢献し、架け橋になりたいと強く願っております。しかし、大学院に進学すると経済的な援助もなく、学費に加えて生活費も親に頼らざるを得なくなりました 。定年が近づいている親に大きい経済的な負担をかけるのは、本当に心が痛みます。一方で、アルバイトをしながら勉強、修論研究、さらには就職活動の両立は、ますます難しくなってきていると感じます。卒業するまでアルバイトで限られた時間の中で「修論を完成させられるのか、就職できるのか、さらに両親が私を支え続けられるのか」という不安な日々で、身体的にも精神的にもとてもつらい時でした。

このような辛さを理解し、私に手を差し伸べてくださったのはアッシュラン国際奨学財団の皆様です。私にとって、これまで生きてきた人生の中で、最も感謝と光栄なことの一つだと思っております。財団からの支援により、アルバイトに費やす時間を減らし、研究や就職活動にもっと集中することができます。それだけでなく、両親の経済的な負担を大きく軽減されることで、自分にも両親にも安心することができます。これらのことで、より良い学業成績を達成し、近い将来に、日本とインドネシアの両国に役に立つ人材となることができると信じております。

最後に、私を含め第18期アシュラン国際奨学生は、貴財団のご厚意ご期待に応えるように引き続き学業に励み、有意義な事に挑戦して行くことを誓います。本日は本当に有難うございました。これからもよろしくお願いいたします。