2026.06.20 2026年度奨学金贈呈式

グランドエンパイアホテルにて、2026年度 奨学金贈呈式を開催しました。

   
代表挨拶

東京大学大学院 姜 千煦(キョウ センク)/中国

ただいまご紹介いただきました、東京大学学際情報学府修士課程1年、中国出身の姜千煦と申します。
アシュラン国際奨学財団奨学生を代表いたしまして、お礼のご挨拶を申し上げます。この度、大学院進学にあたり再び採択いただきましたことを、大変光栄に存じます。贈呈式を開催してくださった貴財団の皆さまに、深く御礼申し上げます。

私が日本で大学院に進学しようと決意したきっかけは、九州大学で受講したある講義にあります。その講義では、JICAの職員の方から、開発途上国において自然災害が発生した際、人々が十分な防災体制や支援を得られず、大きな被害を受けてしまう現実について学びました。 私は学部時代から、開発途上国の人々の生活改善に少しでも貢献したいという思いを持ち、国際協力に強い関心を抱いてきました。そして、防災という人の命に直接関わる分野においても、国や地域によって大きな格差が存在し、自助努力だけで乗り越えられない困難があることを知った時、大きな衝撃を受けました。その経験から、防災を国際協力の一環として捉え、これまで学んできた国際政治学や開発学の視点を活かしながら、防災・都市レジリエンスの研究に取り組みたいと考え、大学院への進学を決意しました。 しかし、大学院進学を決めるにあたり、私には大きな不安もありました。すでに日本で学部課程を修了した私が大学院へ進学することは、家族にさらなる経済的負担をかけることにもつながります。そのため、できる限り生活費は自分で賄いたいと考え、これまでアルバイトを続けてきました。 一方で、大学院に進学してからは、これまでの専門とは異なる新しい分野の知識を学ぶ必要があり、一つひとつの内容を理解するために、以前よりも多くの時間と努力が必要になります。さらに、将来日本で就職したいという思いから、研究と並行して就職活動にも力を入れなければなりません。学業、研究、就職活動、そしてアルバイトに並行して取り組む中で、時には睡眠時間を削らざるを得ない日々もありました。また、思うようにすべてをこなせず、自分の力不足を感じることも少なくありませんでした。

そのような時に、温かい手を差し伸べてくださったのがアシュラン国際奨学財団の皆様です。 今回の採用通知をいただいた時の気持ちは、今でも鮮明に覚えています。研究室に向かう電車の中で、貴財団からの採用通知のメールを受け取りました。その瞬間、経済的な不安が和らぎ、今後は学業や研究により専念できるという安心感とともに、これまで自分なりに積み重ねてきた努力を認めていただけたように感じ、胸がいっぱいになりました。 これまでの交流会を通じて、他の奨学生の皆さんと出会い、お互いに支え合い、学び合えたことは、私にとってかけがえのない財産です。そのため、アシュラン国際奨学財団は、経済的な負担を気にせず学べる環境だけでなく、大切な人とのご縁をつなぎ続ける場も与えてくださっていると感じております。 貴財団への感謝を胸に、私はこれからも研究に真摯に向き合い、災害に直面する人々の命と暮らしを守ることに少しでも貢献できる人材になりたいと考えております。

最後に、私を含めアシュラン国際奨学財団奨学生は、貴財団の皆様からいただいたこの貴重な機会と温かいご支援を決して忘れず、それぞれの目標に向かって学業と研究に励み、有意義な取り組みに挑戦していくことを誓います。今後とも、私たちのことを温かく見守っていただけますよう、心よりお願い申し上げます。 本日は誠にありがとうございました。